Claude Codeには、ターミナルとVSCode拡張機能という2つの使い方がある。この章を読むと、両者の見た目と操作感がどう違うかが分かり、自分がどちらで進めるかを決められるようになる。本シリーズがどちらを使うのかも、ここで確定する。
目次
| 章 | タイトル |
|---|---|
| 1 | Claude Codeの2つの入り口 |
| 2 | ターミナル版 |
| 3 | VSCode拡張版 |
| 4 | 2つの違いを比較する |
| 5 | 本シリーズはVSCode拡張版を使う |
1. Claude Codeの2つの入り口
Claude Codeには、次の2つの使い方がある。
| 使い方 | 動かす場所 |
|---|---|
| ターミナル版 | ターミナル(黒い画面に文字を打ち込むアプリ) |
| VSCode拡張版 | VSCode(ファイルを編集するアプリ)の中 |
どちらか一方を選ぶことになるが、選択を重く考える必要はない。理由は次の通りである。
違うのは「入れ物」だけ
2つの違いは、画面と操作方法だけである。中で動いているAIは同一のものになる。
ターミナル版 VSCode拡張版
┌──────────┐ ┌──────────┐
│ 黒い画面 │ │ エディタ内 │ ← ここが違う
└────┬─────┘ └─────┬────┘
│ │
└───────┬────────────────┘
↓
同じClaude Code ← ここは同じ
(できることは変わらない)
できる作業に差はない。ファイルを読む、書き換える、調べ物をする — 「Claude Codeとは — ファイルを直接読み書きするAIエージェント」で見た内容は、どちらでも同じようにできる。片方で使い始めて後からもう片方へ移っても、覚え直すことはほとんど無い。両方入れて場面で使い分けてもよい。
つまり、選ぶ基準は「どちらが自分にとって見やすいか」でよい。 以降の2章「ターミナル版」・3章「VSCode拡張版」で、その見た目を比べる。
2. ターミナル版
ターミナルとは
ターミナルは、文字だけでパソコンに命令するアプリである。Windowsにも Mac にも最初から入っている。
普段パソコンを使うときは、アイコンをクリックしてアプリを開き、マウスで操作すると思う。ターミナルはその代わりに、やりたいことを文字で打ち込む。黒い画面に白い文字が並んでいる、あの画面である。
どんな画面か
画像は準備中ターミナル版のClaude Codeで、指示欄とAIの応答が文字で流れている画面
画面には次のものが並ぶ。
┌────────────────────────────────────────┐
│ > このフォルダの資料を1枚にまとめて │ ← 自分が打ち込む場所
│ │
│ 資料を読み込んでいます... │ ← AIの動き
│ 3件のファイルを確認しました │
│ │
│ 以下の内容で作成します: │ ← 変更内容の提示
│ + まとめ.md を新規作成 │
│ │
│ [y] 承認 [n] 却下 │ ← 承認をキーで選ぶ
└────────────────────────────────────────┘
すべてがこの1つの画面の中で進む。指示も、AIの反応も、変更内容の確認も、上から下へ文字で流れていく。
操作の流れ
1. ターミナルを開く
2. 作業したいフォルダへ移動する(文字で指示する)
3. claude と打ち込んでClaude Codeを起動する
4. 日本語で指示を出す
5. 提示された変更内容をキーで承認する
2番目の「フォルダへ移動する」がターミナル特有の操作になる。マウスでフォルダを開く代わりに、cd 書類/資料 のように文字で指定する。
向いている人
- 普段からターミナルを使っている
- 複数のパソコンやサーバーで同じ環境を使いたい
- 動作の軽さを優先したい
3. VSCode拡張版
VSCodeとは
VSCode(ブイエス・コード)は、Microsoftが無料で配布しているファイル編集アプリである。正式名称は Visual Studio Code という。
プログラマー向けのツールとして知られているが、実態は高機能なテキストエディタになる。メモ帳の強化版と考えて差し支えない。次のような画面構成になっている。
┌─────────┬──────────────────────────┐
│ フォルダ │ 開いているファイルの中身 │
│ の一覧 │ │
│ │ │
│ 資料.md │ ここに文章やコードを書く │
│ 名簿.csv │ │
│ メモ.txt │ │
└─────────┴──────────────────────────┘
↑左側にファイル一覧、右側に中身
左側でファイルを選び、右側で中身を見る・編集する。この形が基本になる。
どんな画面か
VSCode拡張版は、このVSCodeの中にClaude Codeを組み込む形になる。
画像は準備中VSCode拡張版で、ファイル一覧とファイルの中身とClaude Codeパネルが並んでいる画面
画面は3つの領域に分かれる。
┌─────────┬──────────────┬─────────────┐
│ フォルダ │ ファイルの中身 │ Claude Code │
│ の一覧 │ │ │
│ │ 変更箇所が │ ここに指示を │
│ 資料.md │ 色付きで表示 │ 打ち込む │
│ 名簿.csv │ │ │
│ メモ.txt │ 赤:消える行 │ AIの返答も │
│ │ 緑:増える行 │ ここに出る │
└─────────┴──────────────┴─────────────┘
ターミナル版との一番大きな違いは、変更内容が実際のファイル上に色付きで表示されるという点になる。どの行がどう変わるのかを、元の文章と並べて見られる。
操作の流れ
1. VSCodeで作業したいフォルダを開く(マウスで選ぶ)
2. Claude Codeのパネルを開く
3. 日本語で指示を出す
4. 変更箇所を画面上で確認する
5. ボタンで承認する
ターミナル版にあった「文字でフォルダへ移動する」操作が、マウスでのフォルダ選択に置き換わる。
向いている人
- ターミナルを使ったことがない
- 変更内容を目で見て確認したい
- ファイルを探しながら作業したい
4. 2つの違いを比較する
2つを並べると、次のようになる。
日々使ううえで差が出るのは、次の2点になる。
| ターミナル版 | VSCode拡張版 | |
|---|---|---|
| 変更の見え方 | 文字で差分が流れる | 実際のファイル上に色付きで表示 |
| 前提知識 | ターミナルの基本操作 | 特になし |
導入の手軽さはターミナル版が上回る(Claude Codeを入れるだけで済む)が、これは一度きりの作業になる。動作の軽さも同じく、使い続けるうちに気にならなくなる。
5. 本シリーズはVSCode拡張版を使う
本シリーズは、以降すべてVSCode拡張版を前提に解説する。 「環境構築 — 自分のパソコンで動かせる状態にする」以降の画面と手順は、VSCode拡張版のものになる。
選んだ理由
理由は2つある。
1つ目は、前提知識が要らないこと。
ターミナル版を使うには、フォルダ移動などのターミナル操作を先に覚える必要がある。本シリーズはプログラミング経験を前提としないため、Claude Codeを学ぶ前にターミナルを学ぶ、という順序を避けたい。
2つ目は、変更内容を確認しやすいこと。
Claude Codeを使ううえで人間が担当するのは、「頼んだ通りのことをしているか」の確認になる。ここが崩れると、意図しない変更が積み上がっていく。
VSCode拡張版は、変更箇所を実際のファイル上に色付きで表示する。元の文章と並べて見られるため、確認が目視で済む。最も重要な作業をやりやすい方を選んだ形になる。
ターミナル版を選んだ方がよい場合
一方が優れているわけではない。次に当てはまるなら、ターミナル版でよい。
- すでにターミナルを日常的に使っている — 前提知識の問題が無く、慣れた環境の方が速い
- 動作を軽くしたい — VSCodeを立ち上げない分、負荷が小さい
- 手元以外のパソコンで使う — サーバーなど、VSCodeを入れられない環境でも動く
なお、本シリーズの内容はターミナル版でもほとんどそのまま通用する。1章「Claude Codeの2つの入り口」で見た通り、違うのは入れ物だけだからである。画面の説明だけ読み替えれば、「CLAUDE.md — 会話をまたいで前提を引き継がせる」以降の設定に関する章は全く同じ内容になる。
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ここまでで、どちらを使うかが決まった。次はいよいよ実際に動く状態を作る段階になる。
次の「環境構築 — 自分のパソコンで動かせる状態にする」では、VSCode本体のインストールから、Claude Code拡張機能の追加、初回のサインインまでを順に進める。この章が終わると、自分のパソコンでClaude Codeが使えるようになる。